PC接続可能なデジタルチューナー内蔵液晶テレビを選ぶ

今やテレビもデジタル時代になり、また各社から低価格の液晶テレビが発売される中、やはり将来を見据えデジタルチューナーが内蔵されたモデルが欲しい。
それにプライベートテレビとしてPCと接続もしたいしからそれほど大型なモデルは必要ない。
パソコン用モニターにテレビチューナーが内蔵されたモデルは、やはりパソコンでの作業をメインにしている為、解像度こそ高いもののテレビ画質で大きな差がでるばかりか、デジタルチューナー内蔵モデルは今の所なく、パネルアスペクト比も4:3となってしまう。
逆にデジタルチューナー内蔵の家庭用液晶テレビとなると、国内モデルではPC接続できるモデルは非常に少なく、接続もアナログD-sub15ピンに限られてしまう。
実際どちらを優先にするか問題だが、今回は家庭用デジタルチューナー内蔵液晶テレビを基準に、16:9(15:9)でPC接続可能なモデルを探してみた。

まず、どのモデルか選う前に、どのサイズが適しているか考えてみよう。
現在のパソコン用モニターを考えると19インチがメインで、ワンランク下げると17インチとなり、解像度もSXGAとなる。
その為表計算などの作業も比較的広く使いやすい環境となっている。
しかし最近のセットパソコンにはDVD視聴やテレビ視聴を考えているモデルも多い為、ワイドタイプの液晶が使われる事が多くなった。
その為解像度がW-XGA(1280x768ドット)がメインとなってしまいSXGAと比較すると縦の解像度が落ちてしまう。
この段階でそれでは困ると考えるのであれば素直にパソコン用液晶モニターを買うしか選択する余地がない。
さて、W-XGAモデルとなると今度は意外と気づかない人も多いが液晶には16:9モデルか15:9モデルがある・
16:9は家庭用テレビとしてハイビジョンサイズ(1366x768ドット)で表示できるが、15:9モデルではパソコンで表示するW-XGA規格の解像度が1280x768ドットなのでハイビジョンを表示すると若干左右が切れて表示されてしまう。
最近の家庭用液晶テレビでは専用パネルを使用されている場合が多いので16:9のモデルが多くなってきたものの、小型液晶テレビではまだまだパソコン用パネルを流用した15:9モデルが非常に多い。
また16:9パネルではパソコンよりW-XGA(1280x768ドット)をそのまま入力すると、ハイビジョンパネルである16:9(1366x768ドット)では左右に黒い帯が出てしまい、また16:9(1366x768ドット)をサポートするグラフィックボードも存在するが、一部でしかなく、旧型のボードでは対応していない可能性が高い。
実際どちらでもさほど困らないが、テレビ本来のアスペクト比で楽しみたいのであれば間違いなく16:9モデルを購入した方がいいだろう。
そしてグラフィックボードが1366x768ドットに対応しておらず気になるようであれば後に変更すればよいが、先にも述べたように家庭用の小型液晶テレビではパソコン用パネルを流用したモデルが多い為、さらに限られてしまう。

さて話を画面サイズに戻しましょう。
今回はワイドモデルという事もあり、現在17インチのパソコン用ディスプレイを使っている環境であれば17インチの液晶テレビでは横に伸びた分、縦がどうしても小さくなってしまうので画面全体がどうしても小さく感じてしまう。
これは現在4:3のテレビを使用されている方にも言えることであり、その点を考えたサイズ選びをした方が良い。
例えば15インチのモニター、もしくはテレビを使用されているのであればワンランク上である17インチワイド液晶テレビをオススメする。
17インチを使用していれば19インチ、19インチを使用しているのであれば20インチ〜23インチと最低でもワンサイズ上の購入をオススメする。
しかし大きすぎるのも問題で、目の前で作業するパソコンでの使用を考えると23インチが限界と考える。

実際にどんなモデルがあるか見てみましょう

液晶の性能を見る点でどうしてもサイズや価格にしか目にいかないが、いくつか注意する点があり、おおよその性能がカタログ数値でわかります。
●解像度(画素数) 1366x768 or 1280x768
これは先ほど解像度で説明した通りです。
●アスペクト比
解像度でも言えるが16:9が1366x768、15:9が1280x768となる。
●画面輝度 (cd/m2)
一定の面積から放射できる明るさの事で、数値が大きいほど画面が明るく暗いシーンでも映像が見える場合が多い。しかし単純に高いだけでは画面に白っぽさが発生し、逆に黒が浮き上がってしまい下げすぎると黒つぶれが発生してしまう。
シーンに合わせて明るさを調整するのが一番だができるだけこの数値が高い方が調整の幅がでてくる為、そちらをオススメする。
●コントラスト
高ければ高いほど黒はより黒く、白はより白に表現されはっきりとした発色が得られる。
●応答速度(ms)
この数値が低い(0に近いほど)ほど動きのあるシーンで残像が少ない滑らかな描画が行なえ、高いと動画は見づらく、映画のスタッフロールなどまったく読めない。
テレビとして売られている家庭用液晶テレビではパソコン用と違い比較的応答速度が速いモデルが多い。16ms以上であればほぼ問題はない。
●視野角
液晶を左右・上下から見た際はっきり見えるかどうか表す基準値で、170度以上あれば問題ない。ただし左右は広いが上下は狭いモデルもあるので注意したい。

SONY 画面サイズ 解像度 アスペクト比 画面輝度 コントラスト 応答速度 視野角 PC入力 D入力
KDL-S19A10 19 1280x768 15:9 500 170度 D-sub15 D4x2
SONY KDL-S19A10の詳細と価格
KDL-S23A10 23 1366x768 16:9 500 170度 D-sub15 D4x2
SONY KDL-S23A10の詳細と価格
SHARP 画面サイズ 解像度 アスペクト比 画面輝度 コントラスト 応答速度 視野角 PC入力 D入力
LC-20AX5 20 1366x768 16:9 500 1000:1 D-sub15 D4x1
SHARP LC-20AX5の詳細と価格
Victor 画面サイズ 解像度 アスペクト比 画面輝度 コントラスト 応答速度 視野角 PC入力 D入力
LT-23LC55 23 1366x768 16:9 500 D-sub15 D4x2Cx1
Victor LT-23LC55の詳細と価格
SONY
KDL-S19A10
SONY
KDL-S23A10
SHARP
LC-20AX5
Victor
LT-23LC55

と現段階(2005年11月現在)で購入できるデジタルチューナー内蔵PC接続可能な小型液晶テレビはこの4モデルしかありません。
中でも20型以下では1モデルしかなく、17インチが選択できません。
23型あたりになるとデジタルチューナー内蔵の液晶テレビは各社より発売しているものの、PC接続できるモデルはあまりありません。
外国製の液晶テレビとあるとほとんどのモデルが接続可能で、モデルによってはデジタル接続にDVI端子も装備している場合もありますが、残念ながら今のところデジタルチューナーを内蔵したモデルは存在していません。
表を作成していて思ったのですが、意外と応答速度やコントラストなどパソコンディスプレイの仕様では必ず目にする数値が公表されていないのが気になりました。
今ではどのパネルも家庭用液晶テレビとしては実用レベルって事なんでしょうか?

ソニーは2モデル「KDL-S19A10」「KDL-S23」がラインナップされている。
いずれも現行ブランド「ブラビア」シリーズではなく、旧ブランドの「ベガ」シリーズとなり、現段階で「ブラビア」シリーズでは小型液晶モデルは発売されていない。今後発売されたときにPC接続がなくなってしまう可能性があるかもしれない。
またデジタルチューナー内蔵もでるとしては最小となる19インチモデルで、こちらは残念ながら15:9となってしまう。
全体を見てみると、コントラストが唯一発表されているシャープ「LC-20AX5」ですが、1000:1はパソコンディスプレイの中でもかなり上で非常に良いと思います。解像度も1366:688ドットですし見劣りする点で言えばD4端子が1系統しかなくDVDを接続してしまうとその他の入力はS端子もしくはコンポジットとなってしまいます。
複数台のD端子で接続する機器がなければ良いが、将来的にも2系統ほしい所だ。
シャープとしては小型モデルでは珍しくPC接続に対応させたモデルで、PC接続優先させたモデルが別にラインナップされているもののそちらはデジタルチューナ非搭載となっている。
ビクター「LT-23LC55」は今回のモデルでは比較的高価ですが、付加機能が多くテレビとして非常にすばらしいと思います。
中でも「きき楽」では聞き取りにくい声の域を大きくし不快に感じる音を抑える「はっきりトーク」や、CMの音量を下げる機能。
また「ゆっくりトーク」ではリアルタイム性を維持しつつ声のスピードを聞きやすい速度にできる機能で、学習などに便利な機能が盛り込まれています。
なお、PC接続に関してはどのモデルもD-Sub15ピンとなっておりDVIに対応したモデルがなく、次世代インターフェイスであるHDMI端子を装備するモデルはこのクラスには存在しない。

以上のように日本ではPC接続ができるモデルが非常に少ない。
元々液晶のドットはPC接続に適している為、PC入力端子は容易に搭載できるはずだがなぜかメーカーはそれをあまりしようとしないのはなぜだろう?
液晶テレビはリビングで楽しむものであり、PCを接続するものではないと言われてしまえばそれまでだが、小型モデルになるとPCモニターとして接続する可能性が大きくなる。
それなのに32型以上の大型にはPC端子を装備し、それ以下にはしないモデルが多すぎる。
大きいテレビにPC接続端子があっても画面が近すぎて逆に使えないと思うのはわたしだけでしょうか・・。
最近のセットPCには23型以上の液晶モニターが搭載された物も出てきており、デジタルチューナーの搭載や録画も可能なモデルも登場しております。
しかし録画した放送はそのPCでしか再生できなかったりするのは大きな問題であり、PCの電源を入れないとテレビ視聴できなかったり、単体だとアナログだったりと制限が多いのも事実です。
普段はノートPC、家ではパーソナルテレビに接続して大画面やデュアルディスプレイで作業する。
そろそろCRTディスプレイから液晶に変えたい。デジタル放送が見たい。でも2台買うのはちょっと・・。
PC接続ができ、気軽にデジタル放送も見れるのはこういったモデルしかないんじゃないでしょうか。

物欲マニアックススペシャル K−ARTS−BJ
2005/11/07