大容量HDDを搭載した動画対応ポータブルプレイヤーを比較する
■高音質プレイヤーはどれだ! 実は今回は豊富なオプションの紹介をする予定でしたが、急遽変更させていただきます。 そのまえに肝心の音質について説明したいと思う。 以前紹介した再生フォーマットと多少かぶってしまう点もあるが、こちらはフォーマットから見た性能ではなくて、ハードとしての音質性能を検証してみました。 |
■音質面では疑問が多少上がるが・・ 携帯オーディオプレイヤーで一番人気であるiPodだが、何よりそのデザインと、ブランドというイメージで人気という感じが強い。 その理由として、意外と音に対しては評判が良くない事実がある。 5世代目となって初代と比較するとかなり改善されてきているが、ユーザーは辛口だ。 まず、ボリュームを大きくすると音が歪みやすいという欠点があり、アップルではファームウェアにてこれを改善させている。 とはいうもののアンプに原因があると思われるので根本的な改善ではなく、ボリュームの設定が変えられただけだ。 また、iPodの標準音楽フォーマットであるAACをメインとして作られているせいか、iTunesのMP3エンコーダーが非常に貧弱と噂がある。 一応カスタマズできるが、そもそもエンコーダーの音質自体がそれほど評判が良くないようだ。 そこでMP3へエンコードする際は音質に評判が良い「LAME」というエンコーダーが使用できるソフトを使用する人も多い。 iPodのみで再生するのであればAACでも問題ないが、MP3でエンコードするメリットとしては何と言ってもほとんどのプレイヤーに対応している事だ。 確かに若干古い技術で音質的には他のフォーマットと比較して同ビットレートではかなり落ちるとされる。 とはいえ、HDDの大容量化・安価で大容量となったメモリーの現在、それほどビットレートを抑える必要はなくたっているのは事実で、現にMP3エンコードする際はMP3標準である128kbpsより高い160kbpsないし192kbps。さらに高音質にと320kbpsを使う人いるほどだ。 ここで面白い事がある。低ビットレートでは他のフォーマットの方が高音質で高音もよく出るが、なんと192kbpsあたりからMP3の方が音がいいという。 高ビットレートで保存するならまだまだMP3も捨てたもんじゃない。 こいった事からAACではなくどうしてもMP3でエンコードしたい人はiTunesはあくまでも管理・転送とミュージックストアーという使い方となるだろう。 MP3やAACなどのフォーマットは一度エンコードしたら元の音質には戻れない非可逆圧縮方式となっていて、人間に聞こえない高音域をカットしたり、かき消されるような音をカットしてデータ容量を抑えている。 逆にWAVでは全く圧縮せず、CDの高音質をそのままダイレクトに取り込んでいるので音質面ではこれより上はない。しかし非常にデータ容量が必要となってしまう。 それを改善させたのが「Apple Lossless」フォーマットが。 これは簡単に説明すると。本来の音声はそのままに、データの空いているスペースのみを圧縮させているので元の音質はそのままで、WAVのおよそ1/3程度の容量となる可逆圧縮フォーマットで、CDへ焼きなおしても本来のCDの音質そのまま復元してくれる。 gigabeat-sでも「WAV Lossless」というフォーマットを搭載している。 iPodではWAVファイルの無圧縮音声で音飛びのような症状がまれ報告されている。自分では経験ないので判らないが・・。 WAVを必要性に感じているのであればしっかり検討したほうがいいかもしれない。 プリセットされたイコライザーは20種類と多い。 Apple iPod 30GB Apple iPod 60GB |
■これが普通のポータブルオーディオです・・。 再生できるフォーマットはMP3・WMA・WAVと何ら特徴もないが、これが音楽プレイヤーの基本となるフォーマットなので特に不自由する事はないだろう。 可逆圧縮方式のフォーマットにも対応しておらず、これといった特徴はない。 イコライザーとして、8つプリセットされており、アコースティック・くクラシック・ディスコ・ジャズ・ニューエイジ・ポップス・ボーカルが選択できるだけでなく、カスタム設定が1つ設定できる5バンドイコライザーが搭載されている。 また、スマートボリュームやバスブースト機能も搭載されているので好みの音質で楽しむ事ができる。 Creative Media ZEN Vision:M |
■独自のアルゴニズムにより最高の音質を 今回紹介するプレイヤーだけでなく、プレイヤー市場全体から見てもこの製品は音が良いだろう。 まず独自の音質改善テクノロジー「H2Cテクノロジー」のよって圧縮された音声も独自のアルゴニズムにより中域から高域まで自然な音質に補完する技術がある。 これあ圧縮により失われた中高音域をイメージし、補正し元の音質に近づけるという技術だ。 ポータブルオーディオでたくさん持ち運びたいからあまり高ビットレートじゃ困る・・なんて考える人はもちろん、こういったポータブル機だからこそできるだけ沢山の曲を持ち運びたい・・しかもできる限り高音質で。どのメーカーも搭載してほしい機能だ。 また、「WMA9-Loddless」にも対応しており、可逆圧縮によるWAVより少ない容量でオリジナルと変わらない音質を楽しめるフォーマットにも対応している。 音質面で申し分ないが、ただMP3に関しては制限があり、可変ビットレートには対応していない欠点もある。 イコライザーは8種類で、アコースティック、クラシック、エレクトロニック、ヒップホップ、ジャズ、ポップ、ロック+なしが選択でき好みの音質にする事ができる。 東芝 gigabeat-s 30GB 東芝 gigabeat-s 60GB |
第6回 今度こそ!豊富なオプションで使い倒せ!(毎週金曜日追加更新予定)