思い起こせばこんなのあったな〜

Beta (Hi-Band Beat ED-Beta)ベータマックス
ソニーが開発したビデオテープレコーダーの規格の1つで、1975年に登場。
VHS方式との規格争いの中、Hi-Fi音声記録(音声FM記録)・Hi-Band高画質記録(FMキャリア高周波数化)・Super Hi-Band・メタルテープを使用したLD以上の高画質水平解像度500本の「ED-Beta」や、レジャーにカメラ一体型デッキなどの新技術をいち早く開発・製品化しており、VHSと比較しローディング方式が異なり常にテープがローディングされている状態にあるので機械的動作も早かった。
またトリック再生やテープサイズがコンパクト、そして画質面でも有利であったがVHSより生産効率が悪く部品も多い為、家庭用ビデオデッキの普及期に廉価モデルの投入があまりなかった事もあり比較的高価なイメージがあった。
そんな中登場したのがビデオレンタルの登場であり、当時普及率が高かったVHSの方がソフトも多く、次第にショップもVHS方式のみへレンタルをシフト。
その後またたくまにBeta方式ビデオデッキは市場から消え去り、1985年までベータ方式を採用してきた「東芝」「アイワ」「NEC」「三洋電機」「パイオニア」「ゼネラル」などソニーを除く全てのメーカーが撤退していった。
「技術が優れているものが必ずしも普及するとは限らない」としてよくVHSとベータの規格競争が引き合いに出されている。
LDを超えるED-Betaのアナログ最高峰高画質など一部のマニアに規格競争が終了しても支持され続けていたBetaもソニーからは細々と販売を継続されていたが2002年8月27日家庭用デッキの生産終了を発表した。(業務用は継続)
Betaの技術は登場から30年以上経過するが、現在にも負けるとも劣らないレベルである。
■DAT (Digital Audio Tape)
サンプリング周波数にCDを上回る高音質48KHzの未圧縮フルPCM方式でデジタル録音・再生ができるデジタルオーディオテープ。
縦54×横73×厚さ10.5mmの小型カセットにテープ素材としてメタルを使用し、ビデオデッキと同様にテープを引き出し回転ヘッド(R-DAT方式)で読み書きを行なう。
S-DAT規格の固定ヘッドによる方式も存在したが固定ヘッドで大量のデータを扱うには技術的に難しく、実際採用されたのはR-DAT方式である。
基本となるサンプリング周波数は、32KHz・44.1KHz・48KHzだが、1987年登場時はCDと同じ周波数である44.1KHzは著作権の壁に阻まれ使用できず、アナログ音声を48KHzで記録することとなっていた。
のちにSCMS(シリアル・コピー・マネジメント・システム)を採用し、1度のみデジタル録音を条件にCDをダイレクトに44.1KHz録音が可能となった。
また、パイオニアから製品化された「ハイサンプリングモード」では、テープ速度を倍にし、なんと96KHz録音を可能にし話題となった。
今やデジタルレコーダーである安価で手軽なMDやCD-Rなどが主流となってしまい高価なDATは普及することはなく、民生用レコーダーは一部のメーカーを除きほぼ消滅してしまった。
しかしながらベータと同様技術は優れており、デジタル最高峰レコーダーとしてミュージシャンなどのプロフェッショナルや音を愛する人に絶大なる評価を得ており今後も細々生き続けてゆく規格だと思います。
またこれを応用し、コンピューター用の記録装置としてDDSが存在する。
■フロッピーカメラ (アナログ電子カメラ)
デジタルカメラが普及する以前に登場したフィルムを使用せず主に2インチフロッピーディスクに写真を記録をする1980年代後半に登場したカメラ。
一見デジタルカメラとも思えるが、フロッピーへの記録はアナログ方式で、「アナログ電子カメラ」とも呼ばれ、約20万前後の画素を持つCCDを使用しており、水平解像度は300本以上表示可能となっている。
記録媒体である2インチフロッピーは何度でも消去・取り直しができるメリットがあり、撮影した映像は家庭用テレビへ出力して楽しむのが一般的だった。。
パソコンへのキャプチャーも可能だが、特殊フロッピーなので接続は機種にもよるが、専用ケーブル(PC接続キット)とカメラを接続しデジタル変換するのでビデオデッキから映像を取り込む感覚に似ている。しかしながら当時PC自体が普及されていない時代であった。
解像度が低く、液晶モニターもない。基本的にプリントアウトはできず、専用プリンターを用意するメーカーもあったが高価な上、画質も悪いなど手軽に撮影・消去はできるもの銀塩カメラに変わる事ができずまたたくまに市場から消えていった.
ソニーから90年代半ばあたりに登場した3.5インチフロッピーを媒体としたフロッピーカメラ「マビカ」はデジタル方式3.5インチフロッピー使用のデジタルカメラとなるた為、ここで紹介しているフロッピーカメラとは全くの別物となる。
準備中 ■8トラックテープ (通称8トラ)「カートリッジ式エンドレステープ」
幅6.35mmの磁気テープを始端と終端をつないだエンドレステープで、アメリカのRCAビクターが1965年にカーオーディオ用として開発。
8トラックの信号を平行に記録し、ステレオ方式として同時に2トラックを使用したステレオカセットも登場し、カーオーディオの他、日本ではカラオケ用途として使用されたイメージが強い。
記録可能なレコーダーの発売もされたが一般的でなく主に再生メディアとして使用された。
テープの開始位置にはアルミ蒸着テープが貼ってあり機械がこれを検出しテープの頭と認識し、読取ヘッドが上下に移動することによって各トラックを再生する。
エンドレステープ構造な上、複数のトラックを同じテープで再生できる事から、テープに負荷がかかりすぎテープの切断が発生しやすいのが欠点。
1970年後半にもなると安価で高音質。そして長時間録音可能なコンパクトカセットが登場し、その手軽さゆえにカーオーディオ用として使用されることとなり、1980年代後半にはレーザーカラオケの登場によりカラオケ分野でも使用されることがなくなってしまった。
またエンドレステープの特性から路線バスの車内放送などにも使用されていた。

準備中 ■ポケットベル (クイックキャスト)
電電公社が1968年に東京23区からサービスをスタートさせた無線呼出しサービス。
各ポケットベルに割り当てられた電話番号にダイヤルすることにより、信号を無線でポケットベルに送る事ができ、1985年には通信の自由化に伴いNTTドコモに事業が移管された。
基本的に「ピーピー」と鳴らすのが目的だが、1987年には液晶ディスプレイにより数字を受信する事が可能となり、呼び出す電話番号の表示のみならず数字でうまくメッセージを送るのが流行した。(例 4649=よろしく 0840=おはよう)
この頃から少しずつ外出するビジネスマンとして登場した「ポケットベル」は女子高生など十代必須アイテムとなり、1995年頃には端末買取制度も導入され爆発的ヒットとなり「ポケットベル」は「ポケベル」と呼ばれるようになり、表示方法もこのあたりからいわゆる「ベル打ち」方式でカタカナやアルファベットを受信・表示する事が可能となった。
「ポケベルがならなくて」というドラマやヒット曲まで登場した。
2001年になるとポケットベルは「クイックキャスト」と名前を変更し、情報配信サービスを開始することとなるが、結局一方的な通信でしかなく、契約都道府県内に限られたサービスの不便さなどから、双方向通信可能なPHS(Personal handyphone system)による簡易型携帯電話の登場や、携帯電話の急速な低価格化により主役の座を奪われる事となった。
NTTドコモは2004年6月30日に新規受付を終了し、登場してから36年経過はしていたものの普及がはじまってから約10年ほどでその幕を閉じた。
なお、海外ではポケットベルではなく「Pager」と呼ばれている。
1999年には参入事業者であた「東京テレメッセージ」が会社更生法を申請し、倒産・撤退をしている。

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